金融機関からの貸し付けに関して「1度の融資額が50万円以下で、総借入額が100万円以下であれば収入証明書の提出は不要」という基本ルールがあり、実際にカードローンによる少額の融資はかなり審査が通りやすくなっています。
そのため「複数の金融機関から50万円ずつ融資を受ければ、どれだけでも借入ができるんじゃないか」と考える人がいるようです。
ではカードローンは最大何社まで申し込みができるのでしょうか。
●カードローンの申し込みは何社まででも可能
端的に言って、カードローンによる借入は何社からでも可能です。
ただし「総量規制に引っ掛からなければ」という条件付きになります。
つまり借入の総額が年収の3分の1を上回っていないのであれば、借り入れをしている会社の数が多くても問題はありません。
例えば年収が900万円ある場合、総量規制により借入の上限額は300万円になります。
この金額を超えなければ貸し付けに関して法律上の問題は発生しないので、「1万円ずつ300社から借りる」ということも理論上は可能なのです。
●複数の金融機関で借りることにはリスクが伴う
ただしカードローンの借入件数が多いことには幾つものデメリットがあります。
その1つが「債務管理の複雑化」です。
金融機関によって返済の期日や返済方法、利息などが異なるため、お金をきちんと管理して計画的に返済するのが非常に難しくなります。
もし返済が遅れてしまうと遅延延滞金の請求を受けたり、カードの利用が停止されて一括返済を求められるというケースもあります。
もし債務管理が困難になってきたと思ったら、東京スター銀行などが提供する「おまとめローンサービス」を検討してみると良いでしょう。
「信用情報への悪影響」もデメリットの1つです。
カードローンの契約を申し込むと、その情報は個人の信用情報として登録されます。
審査をパスしたかどうかに関しては登録されないため、短期間で複数のカードローンを申し込んでいる履歴が残っていると、それを見た金融機関の担当者は「何度も審査に落とされた人」という印象を持ってしまうのです。
そのため審査を通る可能性はさらに低くなります。
そこで「借入額をもう少し増やしたい」と思う人は、まず現在利用しているカードローンの担当者に連絡をして、限度額アップが可能かどうかを相談しましょう。
この手続きであれば信用情報に履歴が残ることはなく、返済日が毎月複数回訪れるというリスクもないので安心です。