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「おまとめローン」という言葉はみなさんどこかで耳にしたことがあるでしょう。
しかし「それじゃあどんなもの?」「問題点は?」と聞かれて正確に答えられる方は多くないでしょう。
通常のカードローンなどに比べ、やや複雑なのがおまとめローンです。
今回はおまとめローンについてよくある質問に世界一分かりやすく答えます!
そもそもどうしておまとめローンを利用するのか?
おまとめローンの本質は、複数あるローンをその名の通り「まとめる・一本化する」ことです。
ではなぜまとめるのか。これには2つの理由があります。
まとめることによってバラバラに来る返済日を統一できるので管理が楽になります。
ただしこの点をメインにおまとめローンを考える方は少ないでしょう。
おまとめローンを利用する方の多くは「まとめることによって金利を下げたい」
という目的を持っています。
今回はここに焦点を絞ってみます。
以下に金利を下げるためのおまとめローンでよくある質問を紹介していきます。
「おまとめローンの審査は厳しい」と言われるのはどうして?
おまとめローンを利用する方は当然ながら複数の債務を抱えた方ということになります。
分かりやすいように、自分が貸す側になったとしてみましょう。
Aさんは借り入れ0円・Bさんは3つの金融機関から借り入れ100万円を抱えているとします。
同時に「100万円貸して欲しい」と頼まれたとき、当然気になるのはBさんの借り入れですよね?
「すでに100万円借り入れているのに、さらに貸して大丈夫なのか?」
と考えるはずです。
これと同じことを金融機関も考えます。
仮にAさんとBさんが同じ属性(年収・勤務先など)・同じ信用情報(過去のローン利用履歴)だとすると、
「返済能力」の点でAさんが有利になり審査に通りやすくなるのは間違いありません。
これが「おまとめローンは厳しい」と言われる原因です。
<対策>
Bさんが借り入れ審査を少しでも有利にするにはどうしたらよいのでしょうか?
年収を急に上げることは一般的に難しいですし、過去の信用情報は変えようがありません。
そこでできることは「少しでも借り入れ残高・借り入れ件数を減らしておく」ということです。
例えば借り入れしている3つが、50万円・40万円・10万円の3件だとします。
ここで10万円の1件だけでも返済して、
合計の借り入れ先を2件に減らすだけでも、審査に通る可能性を高めることができます。
もしおまとめできたら金利は必ずお得になる?
先ほど述べたように最大の焦点は金利を下げられるかどうかです。
もちろん金利が実際どうなるのかは申し込んで審査結果を待たなければ分かりません。
残念ながら「結局金利が同じだった」「むしろ金利が上がった」という結果もあり得ます。
<対策>
それではむやみに申し込んで結果を待つしかないかと言えばそうではありません。
申し込みの記録は全て信用情報機関に残りますので、
「短期間に多数の申し込みをしている」
⇒「相当お金に困っているはず」
⇒「返済能力はかなり低いだろう」
と判断される、いわゆる「申し込みブラック」という状態になり、
どの金融機関に申し込んでも審査に通らないことにもなりかねません。
そこで「むやみに」「多数の」申し込みをするのは避けるべきです。
どのくらいが「多数」になるかというと目安は「半年で4件以上」と言われています。
逆に言えば「3件は申し込める」とも言えるので、この3件をどう使うかがカギになります。
おまとめローンは主に銀行・消費者金融が取り扱っていますが、それぞれに特徴があります。
銀行=審査が厳しい⇔金利が低く借り入れできる
消費者金融=金利が高い
以下に銀行おまとめローン・消費者金融おまとめローンの一例を紹介します。
<ソニー銀行カードローン>
利用限度額 | 基準金利 | ||
10万円 | 13.80% | ||
20万円 | 13.80% | ||
30万円 | 13.80% | 150万円 | 9.00% |
40万円 | 13.80% | 200万円 | 8.00% |
50万円 | 13.80% | 300万円 | 6.00% |
60万円 | 12.80% | 400万円 | 5.00% |
70万円 | 12.80% | 500万円 | 4.00% |
80万円 | 12.80% | 600万円 | 3.50% |
90万円 | 12.80% | 700万円 | 3.00% |
100万円 | 9.80% | 800万円 | 2.50% |
(2017年3月2日現在)
<アイフル・おまとめMAX>
限度額 | 金利(年率) |
1万円~500万円 | 12.0~15.0% |
(2017年3月2日現在)
この例では借り入れが100万円を超えると、銀行の金利の方が必ず低くなることが分かりますね。(2017年3月2日現在)
おまとめは当然高額になりやすいので、やはり銀行の金利が魅力だと分かります。
さて、「半年で3件までは申し込める」「金利を下げるのが焦点」
という点を考えると申し込み方が見えてきます。
①銀行に申し込み⇒審査通過⇒金利が下がるならば契約
②銀行に申し込み⇒審査落ち⇒次の銀行に申し込み⇒審査通過⇒金利が下がるならば契約
③銀行に申し込み⇒審査落ち⇒次の銀行に申し込み⇒審査落ち⇒消費者金融に申し込み⇒審査通過⇒金利が下がるならば契約
という3パターンです。
つまり「最初の2件は銀行おまとめローンに挑んでみる」のがコツです。
金利の点で有利な銀行ローンにまずはこだわってみよう、というわけです。
ちなみに「銀行おまとめローン」という商品はあまり見当たりませんが、
カードローンなどで「おまとめOK」とされていれば代用できます。
フリーター・学生・専業主婦でも審査に通る?
基準は各金融機関によりますが、「返済能力」があれば可能・なければ不可能。
と端的に考えると分かりやすいでしょう。
フリーター・学生でも同じアルバイトを数年間続けていて、
毎月・毎年の収入が安定していれば「返済能力あり」と見なされて審査に通過することは十分考えられます。
その逆に「アルバイトを今月から始めました」という方では厳しいでしょう。
なお、アルバイトなどをしていない専業主婦の方は法律により消費者金融からの借り入れができません。
一方銀行であれば、配偶者の収入などを参考にされて審査通過することもありえます。
<対策>
繰り返しになりますが、まずはアルバイトであっても収入を安定させることが最大のポイントになります。
さらにちょっとした裏ワザを紹介します。
ローン審査では「保険証の種類」が重要視されます。
アルバイトの方の多くが持っているのは「国民健康保険証(本人確認を目的の場合、記号・番号と保険者番号部分は見えないように加工してから提出する必要があります)」だと思いますが、
これは保険証の種類の中で「最弱」の評価なのです。
しかし実は「アルバイト」=「国民健康保険証(本人確認を目的の場合、記号・番号と保険者番号部分は見えないように加工してから提出する必要があります)」とは決まっていません。
勤務日数・勤務時間などの用件を満たせば
(1日または1週間の労働時間および1か月の所定労働日数が、正規労働者の4分の3以上あれば)、
雇用者は社会保険証を与えなければならないのです。
これは法的に定められた義務なのですが、
多くの雇用者は手間と予算を惜しんで、あえて社会保険証を与えていないのが現状です。
そこで、自分は本当に社会保険証を持つ用件を満たしていないのかを勤務先に確認することをお勧めします。
これによって保険証の「ランクアップ」が狙えるのです。