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カードローンを申し込みするときに、よく銀行のカードローンに申し込みできるといいのに、という言葉を目に耳にすることがあります。
なぜ銀行のカードローンはいいのでしょうか。
消費者金融のカードローンはそれほどにもイメージが悪いのでしょうか。
どちらも同じカードローンです。
ふたつを比較してみました。
消費者金融のカードローンはイメージがなぜ悪い?
消費者金融はなぜイメージが悪いのでしょうか。
気にしない人は、それほど気にすることなく消費者金融のカードローンを利用するでしょう。
しかし、カードローンを作るのであれば、できれば銀行系がいいという人が後を絶ちません。
銀行系を作るにはちょっと自信がないという人もいるようですが、消費者金融のカードローンは審査が緩いのでしょうか。
色々と誤解をしていることが世間ではあるかも知れません。
そこで、なぜ消費者金融のイメージが悪いのか、まずはそのいきさつをまとめました。
話は1986までさかのぼることになります。
今は2016年ですので、丁度30年前の話です。
このときは、地価が高騰し、賃金も同時に上昇をしていきました。
そのため、借金をしてもあまり怖くない状況に陥っていたのです。
この景気をバブル景気といいますが、1991年までこの景気が続くことになります。
このバブル景気によって、過剰な経済拡大が発生して、その反動でバブルが崩壊したときに大幅な資産価格の下落などが起きました。
そこで、景気が落ち込み結果的に、失業者を多く生み出すことになったわけです。
そして、借金をしていた人たちは、生活を立て直すため、転職先を探すまでの一時凌ぎとして消費者金融に手を出す人が増えていったのです。
消費者金融では、今のように厳格な審査が行われておらず、申し込みがあったものに対して、貸しすぎの傾向になっていきました。
返済ができないとなると、取り立てを厳しくするという様になっていったのです。
このように多重債務者が生まれ、社会問題化とした時代がありました。
多重債務とは、複数のところからお金を借りて、返済をするのが大変になり、生活が困窮した状態のことです。
この問題を重く見た、政府では貸金業法を2010年6月18日に改正をしました。
強引な取り立て、高い金利、多重債務とダークなイメージが消費者金融に突きつけられてしまいました。
消費者金融等への返済が滞ると、謂わゆる怖い人達が毎日取り立てに来るのは本当ですか? 最近はそんなことは無く、普通の事務員?みたいな人が来たりすると聞いたこともあるのですが、実際のところを教えて下さい。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12166329202
使いすぎを防止する総量規制!お金を借りたくても利用ができない
多重債務者の問題を重くみた国では、貸金業法を改正して総量規制というものを制定しました。
総量規制というのは、年収の3分の1までしかお金を借りることができないというものです。
該当する商品は、消費者金融、信販会社のカードローンになります。
1社の借金ではなく、消費者金融と信販会社のカードローンを合算した限度額が、年収の3分の1となっているのです。
したがって、お金を借りたい人でも、この法律に該当してしまっては、消費者金融のカードローンは利用できないでしょう。
なお、銀行系のカードローンは、この法律の枠外になります。
また、専業主婦は収入がないことになりますので、消費者金融からお金を借りることができません。
自分自身の年収の3分の1までしかお金を借りることができないので、専業主婦は消費者金融を利用できないのです。
銀行系の場合はこの規制の対象外のため、専業主婦でも申し込みが可能な金融機関があります。
この総量規制の例外として、配偶者貸付制度というものがあるでしょう。
これは、配偶者の年収の3分の1まで、夫婦で消費者金融や信販会社のカードローンを利用できるという制度です。
配偶者の同意書が必要となる制度ですが、実際に消費者金融で取り扱いをしているところは、現在のところないようです。
(1) 総量規制とは
Q2-1. 総量規制とは何ですか?
A2-1. 借り過ぎ・貸し過ぎを防ぐために設けられた新しい規制です。具体的には、貸金業者からの借入残高が年収の3分の1を超える場合は、新たな借入れはできなくなる、という内容です。
例えば、年収300万円の方は、貸金業者から100万円までしか借りることができないということになります。
消費者金融は取り立てが怖いイメージがある|強引な取り立ては今はできない
消費者金融でお金を借りて、遅れて返済をすると、強い取立に遭い大変だということがいわれていました。
これは、消費者金融だけではなく、銀行でも取立を厳しくしていましたし、信販会社でも同じことでしょう。
しかし、アイフルの強引な取立が、社会問題として取りざたされて、行政機関でも動かざるを得なくなりました。
金融機関では貸したお金を返してもらえなければ、自分たちの会社が危なくなります。
したがって、取り立てをすること自体は当たり前のことかも知れません。
私も、取り立てをした経験はありますが、その当時はもうすでに強引な取り立てということが禁止されていたため、延滞したお金を返してもらうのにかなり気をつけた記憶があります。
借りた人も、本当はお金を返したい気持ちがあるのですが、収入がなくて返済ができないという事実があったのです。
したがって、取り立てをしたからといって、即返済に結びつくかというと、返済に結びつくことは少ないのですが、時効の延長行為などを考えると督促業務というのは非常に重要となります。
この取り立てが厳しいというイメージが強いのが消費者金融ということで、イメージを害しているところがあるのでしょう。
しかし、今は監督官庁の金融庁で、厳しい取り立てについては強い規制を設けていますので、金融機関では取り立てについてはシビアに取り扱いをするようになったのです。
消費者金融も、事業を営むために、金融庁からお墨付きをもらって営業をしている以上、金融庁に背いた取り扱いはできず、強引な取り立てをするということはありません。
(2)留意事項
マル1法第21条第1項各号の規定は、「人の私生活若しくは業務の平穏を害するような言動」の例示であり、個々の取立て行為が同項に該当するかどうかは、個別の事実関係に即して判断する必要がある。当該規定に定める事例のほか、例えば、次のような事例は、「人の私生活若しくは業務の平穏を害するような言動」に該当するおそれが大きい。
イ. 反復継続して、電話をかけ、電報を送達し、電子メール若しくはファクシミリ装置等を用いて送信し又は債務者、保証人等の居宅を訪問すること。
ロ. 保険金による債務の弁済を強要又は示唆すること。
http://www.fsa.go.jp/common/law/guide/kashikin/02.html#02-02
消費者金融は金利が高い?実は金利交渉ができる
銀行系のカードローンは、利息が安いと思っていませんか。
銀行系のカードローンは、申込をして審査を受けて決まった金利は、その後に引き下げになることはないでしょう。
金利が高いと思われている消費者金融のカードローンは、はじめは18.0%から金利が始まります。
しかし、その後に金利が引き下がる可能性があるのです。
最終的には、銀行系のカードローンより安い金利でお金を借りることができるかも知れません。
実は消費者金融というのは、金利交渉ができます。
延滞などをせずに長くつきあっていると、金利の引き下げ交渉に応じてくれるようです。
申し込み後、金利交渉後1年以上経過すると、交渉に応じるということでしたので、お得な情報として覚えておきましょう。
収入が上がったときには、特に金利引き下げの交渉をするチャンスです。
昇給をしたとき、昇進をしたときには収入を証明する、源泉徴収票を金融機関に送付したうえで、電話で交渉をすると金利引き下げの審査をしてくれる可能性があります。
銀行系ではこのような交渉に応じてはくれませんが、消費者金融は柔軟な対応を取ってくれるのです。
消費者金融と信頼関係を築き、信用力が上がると金利引き下げ交渉に応じてくれるでしょう。
銀行系のカードローンで気をつけることは?月々の返済には気をつけよう
銀行系のカードローンで気をつけることは、月々の返済についてです。
銀行系のカードローンは全般的に、月々の返済額が少額です。
なかには月々1万円という返済額を設定している金融機関もありますが、最近の傾向として数千円の返済額としているところが多いでしょう。
銀行では月々の返済が少なくて、家計に負担が掛らないというかも知れません。
しかし、この言葉には落とし穴がありますので注意をしてください。
10万円を楽天銀行から借りたとすると、次のようになるでしょう。
日付 | 残高 | 返済額 | 元金 | 残高 |
H28.4.20 | 100,000 | 0 | 0 | 100,000 |
H28.5.5 | 100,000 | 2,000 | 1,406 | 98,594 |
H28.6.5 | 98,594 | 2,000 | 787 | 97,807 |
~ | ||||
H34.7.5 | 4,689 | 2,000 | 1,945 | 2,744 |
H34.8.5 | 2,744 | 2,000 | 1,967 | 777 |
H34.9.5 | 777 | 786 | 777 | 0 |
総支払利息額 | 52,786 |
実に6年以上も返済に掛かり、総支払利息額は元金の2分の1以上になります。
10万円を借りて、5万円以上も余計に支払わなければいけないのでは、家計に優しいとは言えませんね。
銀行で設定している、返済額では返済期間が長くなりますので、随時返済を利用して余分にお金を返済することをお勧めします。
随時返済とは、銀行で指定した返済額以上の返済をすることです。
気をつけなければいけないのは、返済をしなければいけない期間以外に返済をすることです。
通常返済分を含めて返済をしたと自分で思っていても、月々の返済は済んでいないことになっています。
したがって、月々の返済と一緒に返済をしたい場合は、月々に決められた返済日に入金をするといいでしょう。
銀行系のカードローンは消費者金融や信販会社と変わりがないの?
銀行系のカードローンは、必ず保証会社の保証がついているでしょう。
保証会社とは、お金を借りた人が銀行に返済ができなくなったときに、代わりに全額の返済をしてくれる会社です。
代わりに返済をしてくれることを、代位弁済といいます。
この、代位弁済を受けたお金は、保証会社に返済をしなければいけません。
遅れなく返済をする人には、問題がない話ですが、万が一返済が滞ったときに、保証会社のお世話になるということになります。
そして、この保証会社というのは消費者金融や信販会社がなっていることが多いでしょう。
カードローンの審査も、この保証会社が保証の承諾をしてくれれば、カードローンを利用できる可能性が強くなります。
銀行ではお客様から利息を徴求していますが、その利息の一部を、保証会社に支払いをすることで、保証をしてもらっています。
そして、万が一の後始末は保証会社がすることになるです。
このような流れを見ると、銀行のカードローンというのは、保証会社のカードローンを販売して、その中間マージンを取っているということとあまり変わりがないと考えられませんか。
消費者金融では、銀行の名前を使って、カードローンを発行できるということになります。
銀行系のカードローンといっても、消費者金融や信販会社のカードローンと考えてもおかしくはないでしょう。
銀行では貸したお金を必ず返してもらえて、消費者金融では口座の管理をすることなく、利息を得ることができます。
お互いに持ちつ持たれつの関係になっているのです。
銀行系のカードローンといえども、特に安心、安全、金利が低いという概念はなくなるでしょう。
バックマージンを取られるのであれば、消費者金融から直接お金を借りた方が、金利が安くなる可能性があってもおかしくはないですよね。
したがって、信用がある人には、消費者金融では金利の引き下げ交渉に応じてくれるのでしょう。
カードローンで共通する注意事項は延滞をしないことと・・・
カードローンを利用するうえで、注意をすることは銀行系でも、消費者金融系でも、信販系でも延滞をしないことになります。
延滞をすると、信用力が落ちて、お金を借りにくくなりますので注意をしましょう。
また、延滞をしないことはもちろん大事なのですが、お金を借りるときにしっかりと計画を立てたうえで、カードローンを利用するということです。
なんの計画を立てるのかというと、お金を借りる前に、必ず返済の計画を立てるということが大事でしょう。
いつまで返済をするのか、返済の財源はなんなのかしっかりと計画を立てたうえで、カードローンを利用することをお勧めします。
カードローンは反復利用ができますので、ついつい使いすぎてしまうことがあります。
しかし、一度利用をしたら、返済が終わるまではよほどのことがない限り、カードローンを繰り返し利用しないようにしましょう。
一度に借りるお金は、1年以内で返済できる金額を限度額として、借りるといいかも知れません。
できれば、半年以内で返済できる金額が望ましいと個人的には思います。
カードローンを利用するうえで、この返済計画を立てないで、気軽に利用をしてしまう人がいるようですが、借りすぎに注意をする必要があるでしょう。
使いすぎを防止するためにも、カードローンの返済計画を立てたうえで、利用をするようにすることをお勧めします。