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社会人であれば、仕事やトラブル、子どもや人間関係などが起因して急な出費が必要となるケースが度々訪れると言っても過言ではありません。
突発な出費でどのくらいの費用が必要になるのかということは、その時々でまちまちと考えられる訳ですが、中には高額な出費を強いられるというケースも珍しくはありません。
急な出費というリスクを余裕をもってかわすためには、普段からリスク・ヘッジをしておくことが重要だといえるわけですが、具体的にどのようなリスク・ヘッジをしておけばよいのでしょうか。
急な出費でも慌てずに対処ができるように、具体的なリスク・ヘッジの手段を3通り紹介したいと思います。
貯金
急な出費に対するリスク・ヘッジの手段として、真っ先に挙げられるのが貯金となります。
流動性の高い預金サービス(普通預金など)に一定額の貯金をしておくと、突発的な出費に対して慌てずに済みますし、自力ですぐに対処ができる手段なので、最も確実性が高い手段であると考えて差し支えないでしょう。
無理なく貯金をする預金サービスや貯めたお金をプールしておく預金サービスには様々な種類がありますが、急な出費に対するリスク・ヘッジを考えると、容易に引き出しができない財形貯蓄制度などの利用はあまりお薦めできません。
リスク・ヘッジを第一に考えるのであれば、流動性の高い普通預金で積立とプールしておくのが安全だと考えられますが、普通預金のみだと積立の最中でお金を引き出してしまいなかなか貯金ができないという危険性が考えられます。
また今日では普通預金の金利は驚くほどの低金利となっているので、普通預金にお金をプールしたままでは合理的な資産運用ができないという問題もあります。
そこでお薦めとなるのが、メインバンクの総合口座通帳を作成し、当座貸越契約を結び、定期預金で積立やプールを行うという方法になります。
総合口座通帳とは普通預金と定期預金がセットになっている通帳のことで、世の中の銀行の殆どで取扱があります。
また加えて言うと、総合口座通帳を作成しておけば、世の中の銀行の殆どでは当座貸越が可能となっています。
当座貸越契約とは、定期預金を担保とした融資契約の一種であり、契約しておけば一定額(大抵は定期預金の9割までの金額)まで普通預金の残高を超えてお金を引き出すことができます。
つまり、当座貸越契約を結び、定期預金に預金をプールしておけば、急な出費を迫られたときでも、定期預金を解約すること無く必要なだけの貯金を速やかに引き出すことができるのです。
但し、当座貸越のサービスを利用してお金を引き出した場合、普通預金の残高がマイナスとなり、マイナスとなった部分の金額(借入金額)については利息が発生するという点に注意が必要です。
マイナスとなった部分+利息分の金額を普通預金に入金すれば、マイナス表示は消すことが出来る(返済)ので、当座貸越サービスを利用した場合には、できるだけ速やかにマイナス表示を消すことを心がけましょう。
カードローンを一つ契約しておく
急な出費に対するリスク・ヘッジ手段としては、貯金が最も確実だといえますが、まとまった額の貯金ができる前に急な出費に迫られることもあるでしょう。
貯金ができる前のリスク・ヘッジの手段として、お薦めとなるのが、カードローンを契約しておくこととなります。
カードローンは、目的ローンと呼ばれる一般的なローン商品(住宅ローンや自動車ローンなど)と比較をすると圧倒的な融通性を誇っているので、一つ契約しておくとイザという時に非常に役立ちます。
借りたお金の使いみちは原則として自由とされていますし(但し事業性資金としての利用は認められていないケースが多い)、一般的なローン商品のように、お金を借りる時に契約申込みをするのではなく、予め契約しておいて、必要な時に必要なだけの金額の借り入れができるので、急な出費の備えとしてはうってつけなのです。
お金の借りる際には、専用のローンカードを使ってATMから借り入れを行うのですが、各金融機関が設置している専用ATMはもちろんのこと、最近ではコンビニATMからでも原則24時間365日借入ができる商品が多くなっているので、夜中に急にお金が必要となっても問題なくお金が用意できるのです。
なお、銀行系のカードローンの中には普通預金のキャッシュカードとカードローンのローンカードが一体化したカードというのが存在しています。
一体化カードは、管理するカードの枚数が減らせて便利なのですが、キャッシュカードの暗証番号とローンカードの暗証番号を同じにしておくと、預金を引き出すつもりが、誤ってキャッシングをしてしまうという危険性が考えられます。
一体化カードを利用する場合には、暗証番号を違う数字にしておくなどの工夫をして利用するように心がけると良いでしょう。
質屋を利用する
貯金もなく、カードローンの契約もしていなかったという場合に有効となるのが、質屋の利用です。
質屋は質入れできる品物と運転免許証などの本人確認書類さえあれば利用できるので、非常に気軽に利用ができますし、カーローン等と比較をすると短時間でお金を用意することができるので、急いでいる場合でも安心して利用ができます。
質入れができる代表的な品物としては、海外の高級ブランドの時計や貴金属、ブランド物のカバンや財布、金やプラチナや宝石類などが挙げられますが、これらの品物だけでなく、最近ではノートパソコンや一眼レフカメラといった家電製品の質入れも可能となっています。
もしも貯金やカードローンの契約がなく、質入れができそうな品物を持っているという場合には、まずは査定をしてもらうと良いでしょう。
尚、質入れをした品物については、返済期限内に元金に利息をつけて返済する必要があります。
一般的な質屋の場合、質入れをしてから3ヶ月が経過しても何の連絡もなかった場合、質入れした品物については質流れ扱いとなります。
従って、大切な品物を質入れする場合には、3ヶ月以内に確実に返済を行うようにすることをお薦めします。
もしも3ヶ月以内に借りたお金を返せないという場合には、無連絡ではなく、質屋に相談するようにしましょう。
多くの質屋では、質料を支払うことで返済期間を延長してくれるので、「もう少しすればまとまった収入が得られる」といった場合などには、この延長制度を活用すると良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか。
急な出費を強いられた際の具体的な対処方法について、具体的な案がイメージできましたでしょうか。
イザという時に備えて普段から積立や貯金をしておけば、急な出費を強いられた時でも余裕をもってかわすことができますし、もしもまだ貯金ができていない場合でも、カードローンや質屋を活用すれば、急な出費にも慌てずに対応することができます。
世の中には便利な金融サービスが幾つも存在しています。
それらを活用して、急な出費でも慌てずに対処したいですね。