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おまとめローンは、多重債務の代表的な解決法の一つです。
しかし審査に落ちた時のことを考えると、他の方法も考えておきたいですよね。
借り先を増やさず新たな融資を受けるには、カードローンの増枠という方法がありますが、
これをおまとめローンの代わりに出来ないものでしょうか?
今回は詳しく検証していきます!
現実的には難しい? 増枠に必要なのは、「高いハードルを越える信用」
カードローンのキャッシングは、基本的に使途自由を掲げているところが多く、
増枠は立派におまとめローンの代わりにすることは可能です。
しかし現実的な話として考えると、なかなか難しいと言わざるを得ないでしょう。
カードローンの増枠は、自由に気軽に出来るものではないからです。
ローン契約を結んだ直後の増枠は不可能ですし、契約して何年か経っていても、
それなりの信用を求められるのは当然です。
多重債務を解決できるほどの増枠には、高いハードルがあるわけですね。
もちろんそのハードルを越えるほどの信用があれば、話は別です。
それまでの返済実績、転職や昇進による年収の増加、
そういったプラスのポイントを積み重ねれば、審査に通ることも不可能ではありません。
自分の信用情報に自信があれば、チャレンジすることも一つの手ではないでしょうか。
増枠ならでこそ。おまとめローンにはないメリットと言えば?
カードローンの増枠という方法には、おまとめローンにはない、
増枠ならではのメリットというものもあります。
それらを以下に簡単にまとめてみました。
①後に、自由に追加融資が可能
銀行のおまとめローンは追加融資が可能なプランも多いですが、
消費者金融でのおまとめの場合、総量規制による制限があるため、追加融資ができません。
以下はそんな消費者金融のおまとめローンの一例です。
プラン名 |
金利 |
最大限度額 |
アコム 借り換え専用ローン |
7.7%~18.0% |
300万円 |
プロミス 賃金業法に基づくおまとめローン |
6.3%~17.8% |
300万円 |
※2017/01/20現在
上記のプランは「おまとめ専用ローン」と呼ばれるもので、カードローンとは全く別のプランです。
最初に借りた後の追加融資は一切できません。
それに比べ、元々契約しているカードローンの増枠なら、後々追加融資を受けることも出来るので、
資金繰りに困ったときにも安心です。
②金融機関から増枠の勧誘が来る場合がある
月々の返済をきっちり守り、繰り上げ返済などを積極的に行っている場合、
「返済能力あり」とみなされ、金融機関から増枠を勧められることがあります。
当然自分で申請するより審査が有利になるので、チャンスと言って良いでしょう。
増枠でおまとめの役目を果たしたい場合、この機会を逃す手立てはありませんね。
反面、無視できないデメリットも。藪を突いてしまう危険性あり!
増枠ならではのメリットをご紹介しましたが、逆にデメリットはないかと言うと、
そんなことはありません。そのいくつかをピックアップしましょう。
①多額の増枠は難易度が高い
おまとめローンを利用したい、ということは、必然的に高額融資を求めるケースが多いと思いますが、
数十万円規模の増枠は簡単には出来ません。
よほどの信用、年収、そういった審査をクリアする必要があります。
細かいローンがたくさんある、という状況では有効ですので、状況に応じて決めるのが良いでしょう。
②審査の結果、むしろ不利になる可能性も
金融機関に対して増枠の申請を行うと、金融機関は利用者に対して審査を行います。
その審査次第では、むしろ望まぬ結果になることもあるでしょう。
審査で見るのは、契約時と同じく、利用者の返済能力についてです。
他社借り入れ状況、延滞などの金融事故の記録によっては、
新規借り入れの停止や、利用枠を逆に削減されてしまうこともあるわけです。
ダメ元での増枠申請は、藪蛇になるだけの可能性もあるので、絶対にしない方が良いでしょう。
「それでも申請してみたい」という場合には、
増枠ではなく別の金融機関に新規申し込みをすることをお勧めします。
全体的に見てみると、増枠によるおまとめは、メリット・デメリットそれぞれに、
無視できない大きな点があります。
基本的にはおまとめローンを狙い、増枠の見込みがかなり高いようであれば増枠を狙う、
と、臨機応変に使い分けるのが良いでしょう!