近年、TVCMや広告で「おまとめローン」の表示と、「過払い金請求」の警告をよく目にします。
自分には関係ないと見過ごしてはいませんか?
これらの関係を知ることで、あなたも払いすぎた利息を取り戻せるかもしれません。
しかし、注意点を押さえておかないと、ブラックリスト入りする危険もあるのです。
今回は、おまとめローンと過払い金の関係及び注意点を説明していきます!
まず基本!おまとめローンって何?メリット・デメリットは?
おまとめローンとは、
複数の金融機関から借りているお金を、おまとめを受け持つ会社が債務者にかわって一括返済し、
債務者はおまとめを受け持つ会社に一本化して返済していくことを言います。
これによるメリットは2つあります。
まず1つめは返済日を1つに絞れるということです。
ある金融機関は25日、ある金融機関は末日…というふうに返済日がバラバラだと不便ですが、
1日に絞れれば無駄なことに頭を使わず楽になります。
2つめは月々の返済額が減ることです。
複数の金融機関におけるそれぞれの毎月返済額の合計と、
返済先を一本化した上での毎月の返済額を比べれば、一本化したほうが安くすることができます。
しかし、デメリットもあります。
それは、場合によってはおまとめする前より総返済額が増えることもある、という点です。
金利を下げることを目的におまとめするのはもちろんかまわないのですが、
月々の支払額まで下げてしまうと完済までの期間も長くなり
返済が長期化すればもちろん支払う利息が増えます。
まずは無料相談などでシミュレーションを行い、おまとめしたほうが得になるか否かを確認しましょう。
過払い金って何?誰がどこに請求できるの?
まず前提として、現在(2017年2月時点)、利息制限法によって定められている金利の上限は、
・元本が10万円未満→年利20%
・元本が10万円以上100万円未満→年利18%
・元本が100万円以上→15%
とされています。
しかし、以前は出資法という法律で定められていた年利の上限が29.2%であったため、
こちらに合わせて貸付をする金融機関もいたわけです。
この利息制限法の上限超、出資法上限以下の金利はグレーゾーン金利と呼ばれていたのですが、
2006年にこのグレーゾーン金利を認めないという判決が最高裁で下されました。
その後、2010年には出資法の上限年利は利息制限法と一定に揃えられました。
こうなると、2006年以前に借入していた人は、
出資法の上限年利に合わせた利息を支払わされていた可能性が出てくるのです。
また、出資法の上限年利が改定されるギリギリの2010年まで、
一部の金融機関では利息制限法の上限を超えた貸付を行っていたところもあります。
つまり、2010年までに借入した人も利息を支払いすぎているかもしれません。
このような2つの法律の矛盾を突いて支払いすぎた利息のことを過払い金といいます。
そして、過払い金は請求することである程度取り戻すことができます。
この過払い金請求ができる期限は、完済してから10年後までです。
2006年にグレーゾーン金利が認められなくなったわけですから、
この後に完済した人は2017年で10年を迎えることになる人もいるでしょう。
早急に確認が必要というわけです。
また、過払い金請求は債務者本人が借入先の金融機関にすることとなります。
おまとめを受け持つ会社が金融機関に過払い金請求を代理してくれることはありませんので、注意してください。
おまとめローンと過払い金の関係とは?どうしてブラックリスト入り??
では、おまとめローンと過払い金の関係について説明します。
もし、おまとめローンで金融機関の借り入れを全て完済して、
かつそれらの金融機関に過払い金があったら、
過払い金請求で取り戻したお金でおまとめローンの返済に役立てることが可能になります。
「それなら早速過払い金請求をしよう!」と考えた方、ちょっと待ってください。
注意点が2つあります。
<1つ目>
過払い金請求は、債務整理と同じ扱いであるという点です。
つまり、完済前に過払い金請求をするとブラックリスト入りしてしまいます。
もちろん、過払い金請求によって完済できれば一時的にブラックリストにのってもすぐに削除されます。
しかし、完済できなければ自分の信用情報に傷をつけることになるのです。
この問題をクリアするためには、
まずはおまとめローンで完済してから過払い金請求をすることが有効です。
完済したあとの過払い金請求はブラックリスト入りしないので安心してください。
時々、
「おまとめする前に過払い金請求をしたほうがお得になる」
という宣伝文句を使うところがありますが、全くの誤りです。
むしろブラックリスト入りのリスクがあるくらいですから、このような説明は信用してはいけません。
<2つ目>
過払い金は必ずしも全額返してもらえるとは限らないという点です。
金融機関側が渋り、和平交渉などによって何割か返してもらえる、といった具合です。
加えて、過払い金請求の取引履歴の開示や返金交渉は、
自分で行うよりも弁護士や司法書士に任せたほうがいいですから、
その費用などもかかってしまいます。
過払い金全額返してもらえばおまとめしなくても完済できる!という捕らぬ狸の皮算用には気を付けて下さい。
このように、おまとめローンも過払い金請求も、やり方一つでお得になったり損になったりします。
まずは無料相談室に問い合わせると良いでしょう。
そうして、自分が何年かけていくら返済していくのか、
また、自分には過払い金があるのか、過払い金で完済できるのかなどを明確にしていきましょう!