この記事の目次
おまとめローンは、複数の金融機関から借り入れている債務を1つにまとめることができます。
多重債務者にとっては、たくさんの返済日を管理する必要がなくなり、とても魅力的ですよね。
しかし、一見お得に思えるおまとめローンでも、損をしてしまうことがあります。
今回は、おまとめローンを有利に利用するための3つのコツを紹介していきます!
コツ1:金利が高いおまとめローンに注意!
支払い総額が増えてしまう場合も
当たり前のことですが、
今組んでいるローンよりも金利が高い、もしくは変わらないところでおまとめをしてしまうと、
支払わなければならない利息額が増え、結果的に支払総額は増えてしまいます。
おまとめローンを利用する場合は、より金利が低いものを選ぶと、その分お得に返済が可能です。申し込み前に、
各金融機関の公式サイトに用意されている「返済額シミュレーション」を利用してみましょう。
例えば、下の表1のように、アコムとプロミスで50万円ずつ借り入れている債務を、
アイフルのおまとめローンである「かりかえMAX」で一本化すると仮定します。
(上限金利で比較)
(表1:アコム、プロミス、アイフルの借入額に応じた金利の比較)
金融機関名 |
アコム |
プロミス |
アイフル |
借入額 |
50万円 |
50万円 |
100万円 |
金利 |
18.0% |
17.8% |
17.5% |
(2017年2月15日時点)
このように、消費者金融の3社にはそこまで金利に差がありません。
金利が大幅に下がるわけではないため、
この場合は、アイフルで債務を一本化してもあまりお得にはなりません。
おまとめローンを利用するのであれば、
金利を安く抑えることができる銀行カードローンを利用するのがおすすめです。
ただし、銀行カードローンは消費者金融よりも一般的に審査が厳しいのがデメリットです。
利用できるかどうかは、
それぞれの属性(年収・勤務先など)や信用情報(過去のローン利用履歴)を元にした審査次第になりますので、
銀行おまとめローンに申し込み
⇒審査に落ちた
⇒消費者金融でもお得になるかを検討
という順をおすすめします!
コツ2:返済回数は少なめに!
回数が多くなる⇒利息額が増えてしまう
おまとめローンで借金を1つにまとめることができると、
複数の借入先それぞれに利息を支払う必要がなくなるため、
それだけでお得になった気がしてしまいます。
しかし、
おまとめローンを利用
⇒返済回数を増やす
⇒返済期間が長引く
⇒支払う利息が増える
⇒結果的に支払総額が増える
ということがありえるのです。
賢くまとめるコツは、
①金利の低いローンを利用する
②返済回数を増やさない
という2点を守って返済計画を立てることです。
ここで具体例を挙げてみましょう。
アコムとプロミスの2社から50万円ずつ、
表2のように返済計画を立てて借り入れているとします。
その合計100万円の借金を、三井住友銀行のカードローンでおまとめをしてみましょう。
(表2:アコムとプロミスで50万円ずつ借り入れ
⇒三井住友銀行でまとめる場合の返済計画想定
金融機関名 |
アコム |
プロミス |
三井住友銀行 |
借入額 |
50万円 |
50万円 |
100万円 |
金利 |
18.0% |
17.8% |
14.5% |
月々の返済額 |
15,000円 |
13,000円 |
28,000円 |
利息 |
194,050円 |
246,160円 |
344,000円 |
返済総額 |
694,050円 |
746,160円 |
1,344,000円 |
返済回数 |
47回 |
58回 |
48回 |
(2017年2月15日時点)
表2の例では、アコムとプロミスに支払うはずだった返済総額は、1,440,210円ですので、
三井住友銀行のカードローンでおまとめをしたことにより、
9万円以上もお得になっていることが分かります。
返済回数は変わっていないのに、これほどの支払総額に差が出るのです。
やはり、金利の低いローンにまとめ、返済回数をなるべく少なくすることが、
おまとめローンで失敗しないコツと言えますね。
目先の負担の軽減よりも、長い目で見たときのお得さを優先させましょう!
コツ3:月々の返済額を下げすぎない!
結果的に利息上昇⇒返済総額も上昇
上の表2では、毎月アコムとプロミスに合計28,000円返済を行うことになっていました。
これを三井住友銀行カードローンでまとめることで、
月々の返済額を安く設定し、毎月の出費を抑えることができます。
毎月の負担が減って楽になるように思われますが、実は長期的に見ると損をすることになります。
なぜなら、おまとめをしても元々借り入れていた100万円は全く減らないため、
毎月の返済額を安くすると、それだけ完済までの回数が多くなってしまうからです。
おまとめしたことに満足して、
「借り入れ額は変わっていない」という当たり前のことを見失ってはいけません。
返済回数を増やす
⇒返済期間が長くなる
⇒支払う利息が増える
⇒返済総額が増加する
というパターンに陥るのを避けましょう!
例として、
同じく三井住友銀行でおまとめをし、
月々の返済額を2万円まで減らしたらどうなるのかを見ていきましょう。
(表3:アコムとプロミスで50万円ずつ借り入れ、
三井住友銀行でまとめる場合の返済計画想定2)
金融機関名 |
アコム |
プロミス |
三井住友銀行 |
借入額 |
50万円 |
50万円 |
100万円 |
金利 |
18.0% |
17.8% |
14.5% |
月々の返済額 |
15,000円 |
13,000円 |
20,000円 |
利息 |
194,050円 |
246,160円 |
560,000円 |
返済総額 |
694,050円 |
746,160円 |
1,560,000円 |
返済回数 |
47回 |
58回 |
78回 |
(2017年2月15日時点)
このように、毎月28,000円返済していたのを20,000円に抑えることで、
毎月の負担を減らすことができます。
しかし、返済回数は78回と、おまとめをしたことで30回近く増えています。
その結果、支払う利息額が12万円ほどと、
アコムとプロミスの合計よりも明らかに増えているのがわかると思います。
おまとめローンを利用する場合は、安易に月々の返済額を下げるのではなく、
可能な限り積極的に返済を行っていくことが、利息額(⇒ひいては返済総額)を減らすコツです。
今回紹介した3つのコツを活かして、おまとめ上手になりましょう!