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貯金している人もしていない人も、自分の年代はどのぐらい貯金を持っているものなのか、気になる人も多いのではないでしょうか。
お金の話はデリケートな問題でもあるため、例え友達にも「貯金は幾らぐらいしているの?」と気軽に聞きづらいものです。
今回は、各年代別の平均的な貯金額と、貯蓄の目的を紹介していきます。
貯蓄している人、いない人の割合をチェック
そもそも貯金している人と貯金していない人はどのくらいなのかを見ていきましょう。
厚生労働省が行った「国民生活基礎調査(平成25年度)」では、貯金をしている人は79.5%、貯金がない人は16%となっています(4.5%は不明)。
貯金をしていない人の理由は、やはりそもそもの収入が低く、毎月の生活費でいっぱいだという人が大半でしょう。
しかし中には、実家暮らしだから貯金していないという人も多いようです。
貯蓄なし世帯が30%弱らしいですが、この割合はここ最近で極端に増加しているのですか?
全体の平均貯金額と年代別貯金額
続いて、貯金がある人の平均貯金額を、年代別に見ていきましょう。
年代 平均貯金額 平均借入額 29歳以下 1,601,000円 1,513,000円 30歳~39歳 4,232,000円 7,948,000円 40歳~49歳 7,076,000円 8,710,000円 50歳~59歳 10,347,000円 5,994,000円 60歳~69歳 13,993,000円 2,453,000円 70歳以上 13,128,000円 1,527,000円 全世帯の平均 1,047,000円 4,387,000円 平成25年国民生活基礎調査(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa13/dl/03.pdf
年代が進むにつれて、貯金額も増えていっていることが分かります。
30代から60代にかけて平均貯金額は増えていますが、一方で平均借入額も増加しています。
さらによく見ると、平均貯金額を平均借入額が上回っているのが分かります。
これは住宅購入時の住宅ローンであったり、自動車や家具・家電などの耐久消費財を購入するための費用などが主な理由となっています。
貯金の目的は「老後の生活資金」「病気や災害時の備え」がトップ
貯金の目的 割合 老後の生活資金 66.5% 病気や不時の災害時の備え 63.7% 子供の教育資金 29.4% 「家計の金融行動に関する世論調査(2015年)」金融広報中央委員会
http://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/futari/2015/pdf/yoronf15.pdf
貯金の目的を見ていくと、「老後の生活資金」が、2013年に「病気や不時の災害時の備え」を追い抜きトップになりました。
少子高齢化が進む昨今、老後の年金についてニュースで取り上げられ、場合によっては年金がもらえなくなるかもしれないといった話を耳にすることがあります。
そのため、将来に備えての貯金をする人が若い世代からも徐々に増え、結果全年代を通して増加も増えているのでしょう。
続いて3位は「子供の教育資金」となっており、子供の進学のために貯金していることが分かります。
このほかの貯金の目的としては、「耐久消費財の購入資金」「住宅の取得・増改築の費用」「旅行費用」「子供の結婚資金」などがあげられます。
老後の費用はいくら必要なのか?
貯金の目的のトップが「老後に備え」となっているわけですが、それでは実際に老後の費用としてどのくらいの貯金が必要となるのでしょうか。
一説によると、将来老後に必要なお金は5,700万円、ゆとりをもった生活にするには9,400万円が必要となるそうです。
年金で少しは賄えたとしても、やはり3,000万円程度は必要になってくるでしょう。
退職後にお金で困らないように、お金にゆとりがある今のうちから貯金を行なうことがおすすめされます。
なお、地方に住んでいるご年配の現状を見ると、5,700万円も貯蓄をしている世帯というのはそうはいないでしょう。
しかし、地域の人たちとつながり、ゲートボールや地元の温泉などに行って、それほどお金をかけずに楽しみながら生活をしている人が多くいます。
確かにゆとりある、悠々自適な生活をおくるには、お金があればあるほどいいのでしょうが、実際にはそれほど貯蓄をしている人は多くはいないのが現実でしょう。
効率よく貯金をするコツは?

目標額を決めて貯金しよう
一般的に、年収(手取り額)の10%が貯蓄の目安とされているようで、この数字を目標に貯金に励んでいる人が多いようです。
例えば手取りで年収400万円であるなら、その10%に当たる40万円を12か月で割ると、1か月あたり約34,000円になります。
きりよく毎月35,000円ずつ貯めていけば、年間で42万円が貯められ、10年で420万円がたまる計算になります。
たまたま臨時出費などで貯金に回せないようなときは、ボーナスをあてて対応することもできるでしょう。
いずれにしろ目標をもって貯金をしていくというのが、月々いくら貯めればいいのかもわかりやすくてよいのではないでしょうか。
強制的に貯金する方法もおすすめ
貯金したい気持ちはあるけれど、いざお給料を手にすると、なんだかんだで散財してしまい結局貯金できなかったという人は、いっそのこと強制的に貯金してしまうという方法がおすすめでしょう。
毎月決まった月に一定額を振り返るという「積立定期預金」の手続きをしてしまえば、お給料日の当日に、あらかじめ決めておいた額を貯蓄専用口座へ振り替えてくれます。
また、財形を取り扱いしている会社に勤めている場合は、給与天引きされる財形貯蓄がおすすめです。
窓口で手続きをしない限り、途中で引き出すということもできないため、間違いなくお金を貯めることができます。
まとめ
・20代~50代ですべてに多い貯金額は100万円~1000万円
・貯金を行なう目的は、「老後の備え」が最も多い
・老後に必要なお金は最低5,700万円といわれている。
10人中8人の人が貯金を行っているわけですが、その目的は老後や病気、災害の備え、あるいは子供の教育資金や旅行費用など実にさまざまでした。
いざというときに困らないように、収入があるうちはしっかり貯金を進めていきましょう。