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ひとりで暮らしていると、一人の収入で生活すべてを賄わなければいけません。
家賃や水光熱費、スマホの代金に食費などと戦いながら、さらには貯金までするというのは非常に骨が折れます。しかし、急な出費というのはいつ起こるかわかりません。
そんなときに向けて、ひとり暮らしでも貯金ができる節約術を紹介していきます。
ひとり暮らし世帯の割合は?
厚生労働省が発表した「平成27年(2015年度)国民生活基礎調査の概況」によると、全世帯数のうち26.3%が単身世帯、いわゆる「ひとり暮らし」であることがわかります。
これまでは就職や進学に合わせて一人暮らしを始める20代が割合的に多かったのですが、未婚化、あるいは晩婚化の影響もあってか、30代や40代でも一人暮らしの人が増えてきているようです。
30代、40代であれば収入面でも20代に比べれば増加傾向にありますから、家族がいない分生活費にゆとりがあるかもしれません。
しかし、一方で気の向くままに欲しいものを好きなだけ買ってしまうような生活はあまり望ましいものではないでしょう。
収入がしっかりあるときこそ、万が一に備えての貯金を行うとよいでしょう。
一人暮らしの貯金について。
私は今一人暮らしをしているのですが現在預貯金が5万もない状態です。
これから少しずつでも貯金しようと思っているのですが、手取り15万だと毎月いくらくらい貯金するのがいいのでしょうか。
自分の中では5000円ずつ位かなと考えています。
突発の出費のために毎月お金を1万ずつと月末に余った分をよけてはいますが、服や靴を買ったりする際にそこから出すためその分を貯金に回すのは厳しいです。(生活費から出してる余裕はありません)
一人暮らしの方で手取り15〜16万あたりの方は毎月どの位貯金できているかも参考に聞いてみたいです。
よろしくお願いします。
単身世帯の貯金の平均額はどのくらい?
では実際に、ひとり暮らしの人は貯金はどのくらいしているのでしょうか。
同じく「国民生活基礎調査の概況」を見てみると、単身世帯の平均貯蓄額は773万円となっています。
ただしこの額は最高額と最低額を足して割ったものですから、その額に偏りがあってもおかしくありません。
そこで注目するべきものが「中央値」となります。
年代 平均貯蓄額 中央値 20歳代 141万円 0万円 30歳代 448万円 50万円 40歳代 901万円 110万円 50歳代 1,088万円 110万円 60歳代 1,620万円 495万円 全体 773万円 20万円 https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/tanshin/2015/15bunruit001.html「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成27年)」
「中央値」は最低額からと最高額から数えていって、ちょうど真ん中に位置する数字のことです。
単身世帯の貯蓄額の中央値は20万円となっています。
つまり平均で見れば773万円とかなりの貯蓄額となりますが、実情はそれほど多くの貯蓄を持っているわけではないようです。
先取り貯金を活用しよう
少しでも多く貯金するためにはどうしたらよいのでしょうか。
貯金をしようとしたときに、よく失敗する例が、月々使わない余ったお金を貯金に回すという方法です。
この方法では、そもそもお金が余らなければ意味がなく、また余ったとしてもついなにかを買ってしまったりするかもしれません。
意志が弱ければ、すでに貯めた分にまで手を出してしまう可能性があります。
こうなると、いつまでたってもお金が貯まりません。
そこでおすすめなのが「先取り貯金」です。
これは給料から一定の金額をあらかじめ、貯金用の口座に移動させるというものです。
この先取り貯金にすることで、お金を確実に貯めることができます。
この貯金はまず口座を二つ用意してもらいます。そして給料が入ったらその場で、一定金額を給料ではない方の口座に移します。
この給料ではない、貯金専用の口座はその後できる限り引き出さないようにしましょう。
最近は定期預金を利用した形の先取り貯金もあります。定期預金は気軽にお金を引き出せないため、確実に貯金をしたい人にはおすすめです。
無駄な支出をなくす
貯金をする上で大切なことは、無駄な支出を減らすことです。特に大切になるのは大きい支出を減らすことです。
大きい支出で思い浮かぶのは家賃だと思います。これは引っ越しの費用などがかかるので、大きく減らすことは難しいでしょう。
よって、おすすめは携帯電話の料金を減らすことです。
今は、格安SIMや格安スマホがありますので、それを使えば通信費を劇的に安くできます。
通話ができるプランでも月1,000円台からありますので、それを使えば通信費は安くなります。
通信量や通話を余りしないのであれば、今の料金からかなり抑えることができるでしょう。
大きい出費を減らしたら次は変動費を減らそう
大きい固定した支出を見直すことができたら、次に見直しが必要なのが変動費です。
変動費とは、「外食費」「服飾費」「娯楽費」「交際費」 など、自分次第で出費を抑えることができるや、月々で支出が固定されていないものを指します。
服を買うことが好きな方は、新品のものは月に1着だけにしたり、通販やアウトレットショップ、古着屋を利用することで費用を抑えたりすることができます。
飲み会に誘われても、本当に行きたいもの以外は断ることにしたり、居酒屋ではなく自宅で宅飲みにしてみたりすることで、娯楽費も下げることができます。
それ以外にも、食費や化粧品代なども削れるでしょう。
外食が多い場合は家での料理を増やしたり、化粧品も新商品を買わずに使い切ったりする工夫ができます。
大切なのは貯金のリバウンドをしないこと
貯金は、非常にダイエットと似ています。貯めることは非常に大変ですが、辞めてしまうとすぐに貯金はなくなります。
貯金は辞めるとすぐになにもない状態に「リバウンド」してしまうのです。
では、「リバウンド」をしないコツは何でしょうか。それは常に目標を持ち続けることです。
貯金の目標額を達成すると、どうしても気が緩んでしまいます。この気の緩みが「リバウンド」につながるのです。
そこで最初の目標金額に達成したら、すぐに次の目標を設定しましょう。
次の目標は難しいものでも、簡単なものでも構いません。大切なことは、常に目標を持ち続けることです。
こうすることで気が緩まず、貯金の「リバウンド」を未然に防ぐことができるでしょう。
まとめ
・ひとり暮らしの平均貯金額は773万円であるが、多くの人の実情はもっと少ない
・貯金のコツは先取り貯金がおすすめ
・無駄な支出を防ぐために大きいものから見直す
貯金は、収入の少ない20代から、あるいは働き盛りの30代、40代といった年代の、いつからだって始めることが可能です。
収入の一部を貯金に回すと同時に、生活の見直しをおこなって、無駄な出費を減らし、先取り貯金なども活用して、将来に向けて貯金をしていきましょう。