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要介護認定とは?認定されるとどうなるの?申請方法・条件は?


大切な両親にはいつまでも元気でいてもらいたいものですが、年を取るのは自然の摂理。

いつかは身体も衰えて、介護が必要になるかも知れません。

そんな時のために知っておきたいのが「要介護認定」という制度です。

今回は、申請の方法、手順やサービスについて、詳しく解説していきます。

 

認定基準は2+5段階。要支援・要介護の違いとその基準

介護認定の審査を受けている様子

 

介護の認定レベルは、「要支援1~2」と「要介護1~5」の合計7段階に分けられています。

審査は各市町村の役所で行われます。

審査結果によって、要介護認定レベルが決められ、受けられる介護サービスが変わります。

 

まずは、要介護(要支援)認定の判断基準を見てみましょう。

認定レベル 概要
要支援1 日常生活動作(食事、入浴、排泄など)はほぼ自分で行えますが、手段的日常生活動作(買い物、家事、金銭管理など)に衰えがあり、要介護状態への進行を防止する必要がある状態です。
要支援2 要支援1より僅かに症状が進行し、要支援状態の維持が必要な状態です。
要介護1 要支援2の状態から進行し、手段的日常生活動作を行う上で、部分的に介護が必要な状態です。
要介護2 要介護1の状態に加えて、日常生活動作についても部分的な介護が必要な状態です。
要介護3 要介護2の状態に加えて、更にほぼ全面的な介護が必要な状態です。
要介護4 要介護3の状態に加えて、介護がなくては日常生活も困難になった状態です。
要介護5 日常生活動作もほぼ行えず、意思の疎通も困難になった状態です。

 

これらの認定レベルは給付金の支給額にも関わるため、全国一律、客観的に審査されなくてはなりません。

そのため公正な結果を出すために、主治医の意見書や、テンプレートに基づく調査結果をコンピューターで判断するシステムが取り入れられています。

 

これら要支援・要介護の認定者の総数をご覧いただきましょう。

要支援1 要支援2 要介護1 要介護2
880,989 848,945 1,229,481 1,071,367
14.30% 13.80% 19.90% 17.40%
要介護3 要介護4 要介護5 総数
807,834 743,801 587,912 6,170,329
13.10% 12.10% 9.50%  

 

全国で600万人を超える認定者がおり、そのうちの7割以上が要介護認定者というのはかなり多く感じられます。

 

しかしこれは、それだけ介護に関わる制度が浸透していることの表れでもあります。

高齢化社会の中で、こうした制度の充実は非常に安心できますね。

 

認定は居住地区の役所で行う・具体的な申請方法とその手順は?

 

前章で少し触れましたが、各市町村の役所へ申請することで、要介護認定レベルの審査が行われます。

具体的な手順を以下にまとめました。

 

① 必要書類を用意する

・被保険者証

40~64歳の方は「医療保険被保険者証」、65歳以上の方は「介護保険被保険者証」が必要です。

・主治医の勤務先と連絡先

主治医の意見書を用意するため、必要になります。

・認定申請書

各窓口で貰うことができます。必要事項を記入し、提出します。

マイナンバーが記されている書類

申請書の中に、マイナンバーを記入する欄があります。

・認め印

本人や家族は不要な場合もありますが、代理人による申請の場合は、間違いなく必要になります。

 

② 窓口へ申請する

市町村の役所に向かい、窓口で審査の申請をします。

「介護保険課」などが一般的ですが、各自治体により名称・担当部署は変わります。

 

③ 審査結果を待つ

原則30日ほどで認定結果の通知が来ます。

審査結果が不服の場合、通知の翌日から60日以内であれば、介護保険審査会へ申し立てすることができます。

 

④ 介護サービス計画(ケアプラン)の作成

どのような介護を行うかという計画を、ケアマネージャーという専門家に無料で作成してもらえます。

この計画に従って、介護サービスを受けることになります。

 

レベルによって多種多様。受けられる介護サービスの種類

介護サービスを受けている様子

 

要支援・要介護認定を受けると、以下の様々な介護サービスが利用できるようになります。

認定レベル 支給限度額 受けられる主なサービス
要支援1 50,030円
介護予防訪問・通所介護
通所リハビリテーション
施設への短期入所
福祉用具貸与
要支援1:なし
要支援2:歩行補助つえ
要支援2 104,730円
要介護1 166,920円
訪問介護・訪問看護
通所系サービス
短期入所
福祉用具貸与
要介護1:歩行補助つえ
要介護2:認知症老人俳諧感知機器
要介護2 196,160円
要介護3 269,310円
訪問介護・訪問看護
通所系サービス
短期入所
福祉用具貸与
要介護3,4:車いす、特殊寝台
要介護5:特殊寝台、エアーマットなど
夜間の巡回型訪問介護
要介護4 308,060円
要介護5 360,650円

 

支給限度額を見ると、おおよそ要介護認定レベルが1つにつき、上限が50000円ほど上がる計算です。

介護がどれほど負担の大きなものか、この表を見るだけでも分かりますね。

 

またサービスを受けられる頻度も、介護レベルが上がれば上がるほど、週ごと・日ごと…と多くなっていきます。

要介護3からは、夜間に巡回訪問までしてくれるので、非常に心強い制度と言えるでしょう。

 

介護はする側だけでなく、受ける側にとっても大変なことばかりで、高齢化社会の日本の大きな社会問題になっています。

身近な人や自分が介護を必要としたときのためにも、これを機に制度を理解していただければ幸いに思います。

 

 







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