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お金を貯めることを指す言葉には数種類あります。「貯金」、「貯蓄」、「預金」と数種類の言葉があります。
実はこの3つの言葉は、それぞれ違う意味を持っています。この3つの言葉の意味を使い分けることで、お金を貯めるヒントが生まれるかもしれません。
3つの言葉の意味をまとめましたので、押さえておきましょう。
気軽に使う「貯金」と「預金」の本当の意味
お金を貯めるときには、基本的に「貯金」という言葉を使う人がいます。お金を自宅で貯める場合は、「貯金箱」を使うように、「貯金」は身近な言葉です。
しかし、「貯金」と同じような意味で「預金」というものががあります。
どちらもお金を貯めるという使い方は変わりません。ただし、預ける金融機関によって使い分けをします。
貯金→郵便局や農協など
預金→銀行や信用金庫など
このような使い分けをされるようになっています。これには、「貯金」と「預金」の言葉の成り立ちが関係しているとの説があります。
諸説ありますが、貯金は英語の「savings」から、貯金は「deposit」から来ているといわれています。
このように、使い分けはありますが、大まかな意味は「貯金」も「預金」も「お金を貯める」で一緒になります。
「貯金」は自分のお金「預金」は預けたお金
「貯金」と「預金」をもう少し掘り下げて話をします。「貯金」は貯金箱などに代表される言葉です。
貯金箱は、小銭などを貯めておくためのものです。よく、小銭貯金などをしている人がいますが、あくまでも自分自身が管理するお金になります。
そして、ゆうちょ銀行にお金を入金しても「郵便貯金」などといいます。
これは、やはり自分のお金を蓄えておくためのものになります。したがって、ゆうちょ銀行には入金額のひとり当たりの限度額がさだめてあるのです。
また「預金」という言葉は、銀行や信用金庫、信用組合に自分のお金を預けることを意味します。
預けるということは、一旦自分の手から離れることが多いのではないでしょうか。
したがって、「預金」も一旦自分の手から離れて、銀行などにお金を保管してもらうことになります。
銀行から見ると、お金を借りている状態になります。したがって、預け先が何かあったときには、お金が返ってこないリスクがあるのです。
このように「貯金」と「預金」は似てはいますが、根本的なことは異なることを覚えておきましょう。
お金を増やすための「貯蓄」
「貯金」と「預金」は同じような言葉の使われ方をしていましたが、「貯蓄」もお金を貯める意味になるのでしょうか。
実は「貯蓄」は「貯金」とは違う意味になります。「貯金」はお金自体を貯める意味で使われますが、「貯蓄」は金融資産を持ち資産を増やしていく状態を指します。
金融資産だけではピンとこない人も多いと思います。
わかりやすいもので例えると、先ほど話をした「預金」や、分かりやすい商品でいえば「保険」などが該当します。
上記のものに、「貯蓄」は投資を行なえる商品も含まれます。投資とは「株」や投資目的の土地、投資信託のことも指します。
これらをまとめますと、「貯金」と「貯蓄」の大きな違いは、「お金を増やすことが目的である」ことかどうかの違いがあります。
貯蓄 | お金を増やすために金融資産を蓄える |
貯金 | お金を預けるのみ(郵便局など) |
預金 | お金を預けるのみ(銀行など) |
「貯蓄」を上手に行ないお金を貯める
日本では金融商品で投資を行なうことは、余り一般の人が利用するイメージがありません。
原因としてリスクがある商品なので、投資した金額よりも下回ってしまうことが考えられます。
安定感を求めて、株式などを避けている人も多いです。
しかし、お金を上手に増やして行くにはこの投資を行なうことが大切になります。
総務省によると、貯蓄のうちで株式や投資信託といった有価証券が占める割合は11.2%であることを発表しています。
このうち、年収が200万円~400万円の低所得者はわずか2.4%しかありません。
ほとんどの人が、「郵便貯金」「普通預金」「定期預金」といった「貯金」や「預金」のみを行なっています。
これに対して、年収が2000万円~3000万円の高所得者は投資を行っている人が、10.1%とかなり高水準になっています。
年収3000万円以上の人はさらに多く20.0%もの方が有価証券を保持しています。
年収 有価証券の割合 普通預金の割合 全国平均 11.20% 24.80% 200万円~400万円 2.40% 40.30% 2000万円~3000万円 10.10% 22.00% 3000万円以上 20.00% 19.00%
お金の重要性をわかると「貯蓄」に回す
このように収入が多く、「貯蓄」を大切だとわかるほど投資の商品にお金を回す傾向にあります。
実際、一昔前と違い普通預金の金利は限りなく0%に近くなっています。
100万円単位で預けていたとしても、現状10円程度の利息しかもらえません。割合でいうと金利0.001%です。
これに対して、投資商品でしたら好調であれば数%単位で儲けがでます。
100万円預けると1万円~10万円単位で儲けることができるのです。
もちろん失敗すると、100万円以下になる可能性もありますので注意が必要になります。
日本では金融商品に、手を出すのに躊躇してしまう人が多いようです。
「年収がもっと上がってから行なおう」「これだけのお金で始めるのは恥ずかしい」といった意見もよく聞かれます。
しかし、本当に「貯蓄」の大切さに気付いている人は、低所得でも投資商品を上手に利用しています。
アメリカでは、投資文化が非常に発展しています。一説によると、貯蓄のうち株式等の投資商品の割合は、50%を超えているといわれています。
収入の大小に関係なく利用することが大切になります。
これらのことを、「資産を運用する」という言葉に置き換えて使われることがありますが、どの程度のリスクをとれば良いのか分からないというのが、日本で投資商品が利用されない一番の要因かもしれません。
取引金額が小さいNISAがおすすめ
投資商品で今話題になっているものにNISAという制度があります。
この商品は、投資初心者向けに作られた制度です。
通常株式の取引で得た利益には20%の税金がかかります。
NISAは投資金額120万円分までの株式投資や投資信託について、値上がりででた利益や配当金などが非課税にしてくれる制度です。
初めて投資を行なうにはとてもお得な制度となります。
また、この120万円は毎年リセットされます。2017年に120万円取引をしたとしても、2018年にもう一度120万円まで利用することができます。
最大5年間で600万円までをNISAとして取り引きができますので、上手に利用をして資産を増やしていきましょう。
証券会社の口座を作ることができれば、基本的にどなたでもNISAの口座を作ることができます。
大手の銀行で口座を作っているのであれば、証券会社もありますので銀行に寄った際についでに作るとよいでしょう。
ただし、NISAは複数の金融機関で解説することができません。手数料などが低いネット証券などを利用したときにNISAの解説をした方がお得といえます。
代表的な金融商品
投資に関する商品というと株式投資が身近で、すぐに思い浮かぶと思います。
しかし、ほかにも様々な種類がありますので、ここでは幾つか代表的なものを紹介していきます
・債券
債券とはある団体が運用するための資金を募集する商品です。
発券する団体によって、国債や地方債、社債など様々種類があります。
株式などよりリスクは低いですが、その分リターンも少なくなっています。
・為替投資
こちらはドルやユーロなど他国の通貨に変換することで、収益を手に入れるものになります。
例えば1ドル=100円のときにドルを買って、1ドル=120円になった際に円に戻します。
こうすると、1ドル当たり20円の利益が手に入れることができます。代表的な為替投資にFXがあります。
ただし、小さな証拠金で大きなリスクを負うと、突然の価格変動で大打撃を受けて「投資」をしているお金がなくなってしまう、ということがありますので細心の注意をしてください。
10万円を運用するのであれば、1円の変動で100円程度が増減するような方法で行うとリスクが少ないといえるでしょう。
1ドル110円の時にドルを購入して、115円になったら円に戻すと500円の利益になります。
10万円で500円の利息が付く「預金」と考えると、0.5%の金利と考えることができます。
これを年間2回から3回繰り返せれば、1.0~1.5%の金利と同じことになるでしょう。
・投資信託
投資信託は投資のプロに投資自体を任せてしまう制度です。
どの程度のリスクやリターンにするかを要望として出せるので、投資初心者にはおすすめです。
上記のように投資と一言でいっても、いろいろな種類があります。それぞれの特徴を理解して、自分に合った投資を選ぶことが大切です。
まとめ
「貯金」と「預金」同じ様な意味であるが、自分のお金が保証されているかどうかが変わります。
そして「貯蓄」は「預金」などを含めた金融商品を取り扱うことを指して、「貯蓄」を上手に扱うことでお金を貯めることができます。
しかし、金融商品はリスクが存在しますので、利用するのに必要以上に慎重になってしまうでしょう。
ただし、失敗したとしても借金ができたり、全額失ってしまったりすることはありません。(FXや先物投資、信用取引などの運用をすると借金もあります)
年金の受給に不安がある2017年減災でありますので、将来のことを見越して投資商品を上手に利用して、蓄えを少しずつ増やしてみてはいかがでしょうか。