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水道光熱費の中でも、節約のポイントとしてあげられる水道代は、家族が一人増えれば、その分だけ確実に料金にも反映されます。
そこで日頃から節水を意識した節約を行なって、浮いた分を少しでも貯蓄に回したいものです。
今回は、水道代を節約するためにできる身近なテクニックを紹介していこうと思います。
水道料金は市区町村によって違う
基本的に、水道代は「基本料金+従量料金+下水道使用料」の合計で、2か月に1度の請求となっています。
日常生活に欠かせない水道ですが、その料金は地域によって違います。
月の平均的な使用量20立方メートル当たり1,000円未満の町もあれば、6,000円以上かかる町もあります。
どうしてこのような格差があるかというと、実は水道代金は地方自治体による運営であるため、各市区町村によって料金設定が違うからです。
各市区町村がある土地の地形や水質の違いや、また浄水場やダムの性能の違い、さらに居住者数などの違いが影響しているといわれています。
基本料金は水道管の太さで決まる
水道代の基本料金は、建物に引き込まれる水道管の太さによって変わります。
一般家庭では13ミリメートルの口径が主流でしたが、最近では20ミリメートルの口径を使用している家庭も増えてきているようです。
口径が大きいサイズの水道管ほど、同時に蛇口をひねったときの水の出方に違いがなくなります。
例えば一方でシャワーを使用している最中に、キッチンで洗い物を始めても水の勢いが弱まることなく、安定して水が使えるということになります。
一般的に水道管の口径が太くなるほど、基本料金も高くなっていきます。
水道管の太さ 基本料金 13ミリメートル 860円 20ミリメートル 1,170円 25ミリメートル 1,460円 30ミリメートル 3,435円 東京都水道局:水道料金・下水道料金の計算方法(23区)
http://www.waterworks.metro.tokyo.jp/tetsuduki/ryokin/keisan_23.html?area=23ku
東京都23区の水道料金を例に見ると、口径が13ミリメートルと25ミリメートルの基本料金ではほぼ2倍違うことがわかります。
なお基本料金は水道を契約している限り必ずかかるものなので、節約を行うのであれば、次の従量料金を意識することになります。
節水をすると従量料金が安くなる
従量料金は、使用した水量の分だけにかかる料金で、基本的には使用する量が増加すると、単位当たりの値段も上がっていく仕組みになっています。
水道代金は公共性が高いため、生活に必須な量だけを利用している人は安くなる仕組みになっています。
使用量 従量料金
(1立方メートル当たり)1~5立方メートル 0円 6~10立方メートル 22円 11~20立方メートル 128円 21~30立方メートル 163円 31~50立方メートル 202円 51~100立方メートル 213円 101~200立方メートル 298円 201~1000立方メートル 372円 1000立方メートル以上 404円
東京都水道局:水道料金・下水道料金の計算方法(23区)
http://www.waterworks.metro.tokyo.jp/tetsuduki/ryokin/keisan_23.html?area=23k
東京都水道局の従量料金をもとにして、仮に月20立方メートル使用したとします。
計算方法は20立方メートルのうち、1~5立方メートルの分が0円となります。
次に6~10立方メートルに当たる5立方メートル分を22円で計算し、さらに11~20立方メートルの10立方メートル分を128円で計算するというように、積み重ねていった合計が従量料金という形で請求されるわけです。
上記の計算の結果、20立方メートル使用した場合の従量料金は1,390円ということになります。
なお水道料金は2か月に1度の請求になるため、計算をするときは2か月分の使用量を2で割り、1か月あたりの使用量を求めた上で計算されます。
下水道料金も使用した分だけ料金がかかる
使用量 料率
(1立方メートル当たり)1~8立方メートル 560円 9~20立方メートル 110円 21~30立方メートル 140円 31~50立方メートル 170円 51~100立方メートル 200円 101~200立方メートル 230円 201~500立方メートル 270円 501~1000立方メートル 310円 1000立方メートル以上 345円 東京都水道局:https://www.waterworks.metro.tokyo.jp/tetsuduki/ryokin/keisan_23.html
下水道料金も水道料金の従量料金と同じく、使用した分だけ料金がかかります。使用した分というのは、水道料金での使用量と同じです。
水道量が20立方メートルであれば、下水道使用量も20立方メートルとなります。
水道代の平均は4,200円
総務省統計局の「家計調査報告(家計収支編)平成28年度」によると、水道代の全国平均は4,200円という結果が出ています。
一人暮らしでは平均2,145円、二人以上の世帯では平均5,178円です。
水道代は家族の人数に影響されやすく、また入浴の習慣や洗車やガーデニングといった趣味を行なうかどうかなど、家庭の使用状況によって大きく変わります。
節約するためには、家庭での水の使い方を一度見直してみるとよいかもしれません。
総務省統計局:「家計調査報告(家計収支編)平成28年度」
http://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/nen/index.htm
水道代がもっともかかるのは?
トイレよりも入浴が一番水を使う
一昔前まで、水道代がもっともかかるといわれていたのはトイレでした。
しかしいまでは、便器を製造する各メーカーの努力により、使用する水の量を半分に抑えることができる節水タイプの便器が発売されています。
節水タイプの便器の登場により、代わって水道の使用量1位になったのがお風呂です。
お風呂のお湯をためるために、1回当たり180リットルもの水が必要になります。ペットボトルで換算すると、2リットルのボトルが90本分です。
またシャワーでも、強い勢いで出しっぱなしでいると、15分間で180リットルになります。
そこで、お風呂での節水ポイントは、いかにお湯を使わないかということになります。
例えば毎日湯船の湯を入れ替えているのなら、その頻度を少し下げてみるというのもあります。
あるいは、夏場であればシャワーだけの日を作るというのもよいでしょう。
こまめな節水を心がける
節水には、こまめに水を止めることも欠かせません。
歯を磨くとき、顔を洗うとき、水を出したままにしていませんか?
もしも30秒出したままにしておくと、それだけで約6リットルの水が使われることになります。
これがコップに水をためて使うと、10分の1である0.6リットルまで抑えることができるのです。
シャワーのお湯もこまめに止めることで、同じように節水になります。
最近ではシャワーヘッドに、シャワーのオンとオフのスイッチがついたものが、節水グッズとして販売されています。
こまめな切替えがしやすくなっているのでおすすめです。
節水を意識すると節約にもつながり、また環境にも優しい節約法です。ぜひ挑戦してみてください。
最新の家電や設備に切り替える
技術の進歩に合わせて、家電は日々進化しています。
これまでのトイレは1回の使用で10~20リットルの水を必要としましたが、節水トイレは1回あたり5~8リットルにまで節約することができるそうです。
しかも節水できる上に、昔のトイレよりも洗浄力がアップしているというのだから驚きです。
またキッチンでも、食器洗いを助けてくれる食器乾燥機の節水効果が高くなってきています。
最新式のものであれば、水量が手洗いの5分の1以下に抑えることができるともいわれています。手荒れも防げるので、肌の弱い人にはおすすめです。
そのほかにも、洗車グッズや台所の節水グッズもいろいろ販売されています。
最新のグッズは利用者が使いやすいようにも進化しています。買い替え時のものがあったら、迷わず新しいものに替えてしまいましょう。
まとめ
水道料金は市区町村の自治体ごとに料金が設定されています。
水道代金は全世帯の平均が4,200円ですが、トイレを抜いてお風呂が一番水道代金がかかることを覚えておきましょう。
また、家電や器具を最新式に替えることで、水道代節約になりますので古いものは交換も検討するといいかもしれません。
水道代金は水光熱費の中で、使用する場面が限られています。
幾つかの節約のポイントを抑えることで、手軽に節約を始めることができます。明日から実践できることも多いので、すぐに取り組んでみてはいかがでしょうか。