インターネットの普及によって世の中の仕事は大きく変わりました。
最近ではインターネットを利用し、家にいながら仕事ができる「在宅ワーク」も増えてきています。
しかし、自力で仕事先を探すのはなかなか難しいものです。今回は在宅ワークにおすすめのクラウドソーシングについてご紹介していきます。
クラウドソーシングとはなにか
クラウドソーシングとは「インターネット上に会員を募り、求人先をマッチングしてくれるサイト」のことをいいます。
インターネットでの仕事ですから自宅で仕事をすることができるので、幅広い層に多く利用されています。
どんな人が利用しているのか
中小企業庁が行った調査「日本国内におけるクラウドソーシングの現状」の結果、31~45歳のクラウドソーシング利用者が過半数を占めているのがわかります。
さらに「クラウドソーシングを利用している個人の属性」を見ると、個人事業者と専業主婦・主婦が過半数を占めています。
中小企業庁:http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H26/h26/html/b3_5_1_3.html
上記の結果から、クラウドソーシングを利用したことがある人の目的は、「副収入を得るため」「家計の足しにするため」であることが見て取れます。
「副収入を得るため」は個人事業者と勤務者が過半数を占めていることから判断ができます。
また、次に多いのが専業主婦・主婦であることから「家計の足しに」していることが分かります。
なお、年齢層や個人の属性から、現在の収入に不安がある人や、家事の空き時間を利用したい人が多く利用しているのが分かるのではないでしょうか。
仕事内容
クラウドソーシングの仕事内容ですが、ライティングなどの記事作成や簡単なデータ入力などをする人が多いようです。
専門的なスキルがある人は、デザインや翻訳などの仕事を受注することで高収入を得ることも可能です。
中小企業庁:http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H26/h26/html/b3_5_1_3.html
収入はどれくらいなのか
自分の空き時間を利用することができるのが魅力的なクラウドソーシングですが、実際にはどれくらいの収入を得ることができるのでしょうか。
例えば大手のクラウドソーシングサイトであるクラウドワークスで、データ入力の仕事を1日5時間の作業を週3日行った場合に得られる収入を考えてみます。
データ入力は他の職種に比べて単価が低いので、平均的な自給は1,000円程度であるようです。
この時給で考えると、1日5時間×1,000円×週3日=15,000円となります。
つまり1か月で60,000円の収入が得られるということになります。
もちろん1日5時間の作業時間がとれない人もいるでしょうから、もう少し低い収入になることもあります。
しかし、小遣いや副業であると考えれば十分な収入になるのではないでしょうか。
国内のクラウドソーシング
それでは実際に多くの人が利用しているクラウドソーシングをご紹介します。
クラウドソーシングには記事作成などの簡単な作業から、専門的なスキルが必要になるWEB作成やロゴデザインなどの仕事まで様々なカテゴリーの業務があります。
仕事を扱っている会社によって業務内容も変わってきます。今回は9つのクラウドソーシングを1つずつ紹介していきます。
クラウドワークス
株式会社クラウドワークスは2011年11月に設立されました。
東京に本社、大阪に支社を構え、会員数が100万人を超える日本最大級のクラウドソーシングです。
記事作成などのライティングやデータ入力などの簡単な作業から、他デザインやホームページ作成などの専門的な仕事など様々な業務を取り扱っています。
クラウドワークスの会員は主婦・主夫と正社員の割合が同率であり、仕事の発注者(クライアント)側はふだんの仕事や生活での経験をいかすことができるワーカーを採用することで大きなメリットを得ることができます。
ワーカーは自分の経験やスキルをいかした仕事で副業や新たな収入源を得ることができ、お互いに手間やコストを削減して仕事のパートナーを探すことができるという大きなメリットがクラウドワークスの魅力でしょう。
以下はクラウドワークスが行った「正社員・契約社員・派遣社員が希望する仕事内容」のアンケート結果です。
正社員等が希望する仕事の上位はデータ入力が29%、アンケート回答が28%、ライティングが17%となっています。
クラウドワークス:https://crowdworks.jp/articles/5946/
同じくクラウドワークスが行った「主婦・主夫が希望する仕事内容」のアンケート結果です。
1番多かった回答は33%のデータ入力で、次いでアンケート回答が31%、ライティングは11%という結果でした。
クラウドワークス:https://crowdworks.jp/articles/5946/
ライティングの単価はデータ入力やアンケート回答に比べて高いため、副業で稼ぎたいと考えている正社員などの割合が高いようです。
ランサーズ
◇ランサーズ:http://www.lancers.jp/
ランサーズ株式会社(LANCERS,INC.)は2008年4月に設立されました。
東京に本社を構え、会員数は90万人を突破するなどクラウドワークスに次いで会員数の多いクラウドソーシングになります。
ライティング記事作成やアンケート回答、データ入力など141のカテゴリーの仕事がランサーズ上で行われていていつでも仕事の受発注が可能です。
時間に縛られることがなく、どこでも働けることから、子育てをしている主婦や地方に済んでいる人が多く利用しています。
以下はランサーズの会員に行ったアンケート「クラウドソーシングの動向調査概要」の結果です。
【クラウドソーシングの動向調査概要】
対象案件数:16,719件/会員数:98,832件
調査対象:2012年11月18日までの過去1年間
【調査結果サマリー】
1、クライアント(発注者)の6割が東京で、受注者の7割が東京以外の地域を占める。つまり、東京で発生した仕事を地方在住の個人が受注している。
2、60歳以上の会員が841人、海外の会員852人など、年齢、地域ともに幅広い層が利用している。
3、クライアント(発注者)の1/3は個人であり、個人が個人に仕事を依頼する新しい動きがある。
4、業務経験10年以上の会員が過半数を占めており、仕事を受注する個人のスキルレベルは総じて高い。
ランサーズはシニア世代や海外の会員も多く、幅広い層が利用できるクラウドソーシングであることがわかります。
シュフティ
◇シュフティ:https://www.shufti.jp/
シュフティは株式会社うるるが運営する、会員数35万人、クライアントが1万社を越えるクラウドソーシングです。
2007年から運営されている老舗のクラウドソーシングになります。
記事作成やライティング、データ入力の他宛名書きや礼状代筆などの事務作業を多く取り扱っているため、ビジネスサポートに特化した仕事の受発注が可能です。
未経験者のためのサポートが充実しており、会員登録すると通常は有料のタイピングや一般常識などのテストを無料で受講することができます。
サグーワークス
◇サグーワークス:https://works.sagooo.com/
サグーワークスは株式会社ウイルゲートが運営する、総ライター数15万人を超える日本最大級の記事作成クラウドソーシングです。
ライティングとアンケート回答が主な業務で、ライティングは簡単なテキスト作成と高単価ライティングに分けられます。
ライターはレギュラー・ゴールド・プラチナに分けられ、高単価ライティングを受注するのはプラチナライターのみです。
プラチナライターは合格率数%のテストに合格しなければならないのですが、単価が高い分高品質な記事作成依頼がきます。
ココナラ
◇ココナラ:http://coconala.co.jp/
ココナラは2012年1月に設立された株式会社ココナラが運営するクラウドソーシングです。
他のクラウドソーシングとは違い、自分の知識やスキル、経験を売るオンライン販売サイトです。
自分の得意なことを商品として売ることができ、500円から販売することができるので発注も受注も気軽にできるのが魅力のひとつになります。
Bizseek
◇Bizseek:https://www.bizseek.jp/
Bizseekは2011年9月に設立された株式会社アイランドが運営するクラウドソーシングです。
他のクラウドソーシングと同じくライティングやアンケート回答などの仕事が多いですが、手数料が業界最安値というのが特徴です。
Bizseekの登録は実名で行うため、信頼度が高く質のよい案件が集まりやすくなります。
実名での公開に抵抗を感じる人は公開されるユーザー名を自分で決めることができます。
しかし、継続的に仕事を続けていきたいと考えている人は、クライアントとの信頼関係を築くために実名表示をしているようです。
SKIMA
SKIMA:https://skima.jp/
SKIMAは株式会社ビジュアルワークスが運営する、イラストを簡単に依頼できるオーダーメイドサービスです。
海外ではコミッションというイラストを、個人に有料で依頼する文化があります。
しかし日本での知名度は低く、SKIMAはこの文化を日本で広めることを目標にしています。
イラストの注文だけではなく出品をすることもできますし、イラストや似顔絵、デザインの他、最近では文章の出品も可能になりました。
PVモンスター
PVモンスター:https://pvmonster.com/
PVモンスターはイノベーションハック株式会社が運営する、自社サイトを検索結果で上位表示したい企業と、良質なSEOコンテンツを作るクリエイターをマッチングするサービスです。
依頼者はリスティング広告のコストを抑えてWEB検索の上位を獲得できて、購買欲がある顧客を集客することができます。
またコンテンツの製作費は0円で、幾つ発注してもその時点で支払いが発生するわけではなく、効果のあるコンテンツだけに支払いをすることができます。
クリエイターは納品したコンテンツが、読まれる限り継続報酬を獲得することができ、WEBサイトを一から作ることができなくても大丈夫です。
ECサイトやWEBサービス、金融サービスなどの業種で活用されています。
shinobiライティング
shinobi:https://crowd.biz-samurai.com/
shinobiライティングはサムライファクトリーが運営する、タスク作業がメインの記事作成代行サービスです。
他のクラウドソーシングと同じ記事作成を行いますが、登録するためにはまずBizIDを発行する必要があるため登録方法が少し複雑になります。
しかし他のサイトを越えるジャンルの多さ、案件の多さで、常時1,000件近くの案件の中から自分に合ったものを選んで記事作成をすることができます。
スマートフォンやタブレットでも、記事作成をすることができる手軽さも利用しやすいところです。
おすすめの仕事内容
クラウドソーシングを利用する人は普通の主婦や会社員であることが多いので、専門的なスキルが必要になる作業を受注するのは難しいでしょう。
おすすめの仕事はブログなどの記事作成を行うライティングです。
データ入力も簡単に取り組むことができますが、単価が低いので安定した収入をしたい場合はライティングをする方がよいでしょう。
ライティングはタイピングのスキルが必要不可欠ですが、まずは少ない文字数の仕事を受注することで少しずつタイピングのスキルや文章力を上げていくことは可能です。
クラウドソーシングは仕事が途切れやすい
クラウドソーシングを利用しても、継続して仕事ができるわけではありません。
安定した収入を得るためには継続した仕事が必要です。
しかし作業案件には限りがあるので、いかにして途切れずに仕事を請け負うことができるのかがポイントになります。
作業を継続して行うコツ
クラウドソーシングで仕事を継続するコツは信頼できるクライアントを見つけることです。
また、ひとつのクライアント先とだけの仕事をするのではなく、長期案件をこなしながら新しい仕事を請け負っていくことで、自分のスキルアップを図ることができます。
長期案件を継続して行うことでクライアントからの信頼も得ることができるので、そのクライアントから仕事を紹介してもらうことも可能になります。
まとめ
クラウドソーシングはこれからさらに需要が高まる分野になると思います。
やる気を持って取り組めばパートをするよりも大きな収入を得ることができますし、不足した生活費を稼ぐための副収入として会社員が副業をすることもできます。
紹介したクラウドソーシングなどをうまく利用して収入アップだけではなく、タイピング力や文章力、情報収集能力など自分のスキルアップにもつなげていきましょう。