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生活費に困ったときの公的補助、貸付制度のまとめ


失業、災害、病気や怪我など、思いも寄らない不運は日常のどこにでも潜んでいます。

お金があれば対処も出来ますが、いつでも貯金があるとは限りません。

明日の生活費にも困っている、そんな状況で役立つ制度をご存知でしょうか?

今回は「公的補助」と「貸付制度」という2つの制度について、詳しく解説していきます。

 

公的補助の種類と条件。ケース別に用意された多彩な補助金

公的扶助を求めるイメージ

 

生活費が不足する場合には、急なリストラであったり、怪我や病気であったり、色々な原因が考えられます。

そんな方々のために用意されている支援制度が、公的補助と呼ばれるものです。

どのようなものがあるか、ケース別に解説していきましょう。

 

・生活保護制度

月収が厚生労働省の定めた最低生活費の基準額以下の場合、生活保護制度を受けられる可能性があります。

上記に加え、下記の3つに該当していることが条件になります。

① 資産がない

② 援助してもらえる親族がいない

③ 母子家庭など、働く意思があるが職に就けない、または低賃金

生活保護の支給額の計算はかなり複雑な上、家族構成や年齢、人数、住んでいる地域を絡めて計算しなくてはなりませんが、目安として、家族1人につき7~8万円+家賃ほどの額が、支給額になります。

 

・傷病手当金

傷病により働けず、給与を得られない時、休業4日目以降から1年6ヵ月間の間、支給を受けることができます。

この「1年6ヵ月」は、途中で仕事に復帰した期間は延長されないことに注意しましょう。

支給額は、「支給開始日以前の12ヶ月間の平均÷30×2/3」で、日別に支払われます。

具体的な支給額の例を1つ用意しましたので、ご覧ください。

 

過去12ヶ月の平均標準報酬月額=27万円の場合、

1日あたりの支給額=27万円 ÷ 30 × 2/3 = 6000円

 

・高額療養費制度

この制度は、1ヶ月間に自己負担した医療費の上限を定めたものです。

支払い後3ヶ月ほどで、限度額を越えた分の支払いについて、払い戻しを受けることが出来ます。

自己負担限度額の上限については、下表を参考にしてください。

 

70歳未満の方(2017/05/23現在)

所得区分 自己負担限度額 多数該当
①区分ア
(標準報酬月額83万円以上の方)
(報酬月額81万円以上の方)
252,600円+(総医療費-842,000円)×1% 140,100円
②区分イ
(標準報酬月額53万~79万円の方)
(報酬月額51万5千円以上~81万円未満の方)
167,400円+(総医療費-558,000円)×1% 93,000円
③区分ウ
(標準報酬月額28万~50万円の方)
(報酬月額27万円以上~51万5千円未満の方)
80,100円+(総医療費-267,000円)×1% 44,400円
④区分エ
(標準報酬月額26万円以下の方)
(報酬月額27万円未満の方)
57,600円 44,400円
⑤区分オ(低所得者)
(被保険者が市区町村民税の非課税者等)
35,500円 24,600円

注)「区分ア」または「区分イ」に該当する場合、市区町村民税が非課税であっても、標準報酬月額での「区分ア」または「区分イ」の該当となります。

70歳以上75歳未満の方(2017/05/23現在)

被保険者の所得区分
自己負担限度額
外来
(個人ごと)
外来・入院
(世帯)
①現役並み所得者
(標準報酬月額28万円以上で高齢受給者証の負担割合が3割の方)
44,400円 80,100円+(医療費-267,000円)×1%
[多数該当:44,400円]
②一般所得者
(①および③以外の方)
12,000円 44,400円
③低所得者
Ⅱ(※1)
8,000円
24,600円
Ⅰ(※2) 15,000円

※1 被保険者が市区町村民税の非課税者等である場合。 
※2 被保険者とその扶養家族全ての方の収入から必要経費・控除額を除いた後の所得がない場合。

注)現役並み所得者に該当する場合は、市区町村民税が非課税等であっても現役並み所得者となります。

 

貸付制度の種類と条件。無利子もあり得る破格の金利が特徴

貸付制度を利用して満足な様子

 

公的補助との違いは「支給」ではなく、その名の通り「貸付」であり、いずれ返さなくてはならない点が特徴です。

しかし、多くの資金が手に入るという点では貸付制度の方が勝っていると言えるでしょう。

返済の見込みさえあるならば、公的貸付制度を利用する選択肢も考えてみてはいかがでしょうか?

以下は、そんな貸付制度をいくつかピックアップしたものになります。

 

・生活福祉資金貸付制度

低所得者世帯、高齢者(65歳以上)世帯、障害者世帯を対象にした貸付制度です。

自治体によっては生活保護を受けながらでも利用できるため、急な出費に対応したい場合は、非常にありがたい制度です

生活福祉資金貸付制度は、「総合支援資金」や「教育支援資金」など、用途によって細かく項目が分かれており、それぞれ限度額や金利に違いがあります。

詳しくは、下表をご覧ください。

 

・母子父子寡婦福祉資金貸付

母子家庭や父子家庭の方々のために用意された貸付制度で、就学や生活費のために借りることができます。

無利子で利用できるので、金融機関に頼る前に、まずこちらの制度に申し込んでみるのはいかがでしょうか?

借りられる限度額は、地域や資金用途によって異なります。

例えば東京都で生活費の借入をする場合、10万円前後が上限の目安となります。

 

・求職者支援資金融資制度

職業訓練受講給付金の受給者が、それでも生活費が足りない場合に利用できる貸付制度です。

ハローワークの承認さえ受けられれば、担保人や保証人も不要なところが特徴です。

しかも3.0%という低金利のため、こちらも金融機関に頼る前にぜひ利用したい制度ですね。

 

各制度の限度額・金利(2017/5/23現在)

制度 限度額 金利(保証人有) 金利(保証人無)
生活福祉資金:生活支援費 (二人以上)月20万円以内
(単身)月15万円以内
無利子 1.50%
生活福祉資金:就学支度金 50万円以内 無利子
母子父子寡婦福祉資金:東京都
生活安定貸付
月額10,3000円 無利子
求職者支援資金 単身者:5万円
それ以外:10万円
×受講予定訓練月数(最大12)
3.0%






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